ナイン・ソウルズ

[あらすじ] 父親殺しの罪で服役することになった金子（松田龍平）は、獄中で9人の男と出会う。その中のひとり山本（国村隼）は、富士山麓の小学校に大金を隠してあると皆に打ち明けた後、精神錯乱に陥った。残された9人は、偶然見つけた穴から脱獄し、大金を手に入れようとするが……。

個性派俳優の揃った中でこの監督。「青い春」の監督。映像や生きるってことの感覚はやっぱり同じ監督だなぁと思わせてくれるそんな青っぽい映画で、まあ個人的には好きな部類なんだけど内容が若干薄っぺらかった。。。作りが雑に感じる。富士山麓に隠された大金がそんなに重要な気配がしなかったってのが一番でかいかも。もうちょっと的を絞って表現してあったらよかったのになぁ。やっぱ9人分ってのは多いのか？脱走犯6人で主役2人に絞ってたらまた変わっただろうな。
松田龍平の演技は、相変わらず台詞が微妙だけど、話さないとこで何だか演技出来てるタイプ(ある意味雰囲気俳優)なのでまあいいか。板尾創路が自然体で結構いいなぁと思う。ちなみにごっつでは板尾係長のコントが好きでした。(ほんとどうでもいいな…)　まあ、見終わった後に予想されるような感情は全く残らないので結果的に微妙な作品なんだけど、嫌いじゃない。いや、何でか好きなんです。単純に器用に生きれない人間を見ると何でか、頑張らないとね、と思う。そんな9人。本当の自由の無さ、現実の世界、寂しさ。何となく心に響くものがある映画です。インパクトは無いけど。



http://www.littlemore.co.jp/cine/9souls/9soulsindex.html

[2003年　日本]
ナイン・ソウルズ

監督・脚本：豊田利晃

出演：原田芳雄/松田龍平/千原浩史/鬼丸/板尾創路 /KEE/
　　　マメ山田/鈴木卓爾/大楽源太/國村隼/北村一輝/瑛太/
　　　伊東美咲/京野ことみ/唯野未歩子/今宿麻美/鈴木杏/
　　　松たか子/井上順

製作：菊池美世志/小西啓介
撮影：藤澤順一
照明：小野晃
美術：原田満生
音楽：dip
衣装：宮本まさ江