心に栄養

折々の言葉 /ATSUKO選

スカッとさせない

2016-10-19 12:58:11 | カ行
人生に於いて、心理あるいは魂の危機は、何度もやってくる。
人生の季節が移り、その人の心が年齢を重ねて成長し、あるいは成熟してく時、それまで身につけていた物語が息苦しくなり、その物語が汚れたりやぶけたりする。その都度、人は「わたし」という物語を作り直す、語り直さなければならない。その都度人はわたしという物語を語り直すのであるが、その語りがよいとか正しいとか中味の問いではなく、語り直して行くことに意味が在るのだ。
語ることは騙ることでもある。うそや飾りが紛れ込むのである。重大なことは、物語の正否などではない。語り直すことによって、自分が元気になっていく、その過程が大事なのである。
「わたし」を、あるいは日本を、スカッとした物語にしてはいけない。

河合隼雄・武田鉄矢今朝の三枚おろしより
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文化
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