狐の日記帳

倉敷美観地区内の陶芸店の店員が店内の生け花の写真をUpしたりしなかったりするブログ

瞼 閉じればそこに。

2017年03月20日 14時01分06秒 | VSの日記









 何方に宿りつる心とてか儚く動きはじめては中々に得も止まらず。
 妖しや迷ふ射干玉の闇色無き声さへ身に沁みて、思ひ出づるに身も震はれぬ其人恋しくなると共に恥づかしく慎ましく恐ろしく。
 夢で逢はゞ、斯く振舞はゞ笑はれん厭はれんと仮初めの会話さへはか/″\しくは云ひも得せず。
 捻る畳の塵よりぞ山とも積もる思ひの数々。

 かつて恋い焦がれたお方よ。もう夢の中でしか逢えない愛しのお方よ。
 逢ひたし見たしなど陽はに云ひし其の心は浅かりける我が心は我と咎むれば、夜はすがらに眠むられず思ひに疲れてとろ/\と。

 夢にも見ゆる其人との面影。
 何を思ひ給ふぞとさし覗かれ、君様ゆゑと口元まで現の折の心習ひに云ひも出でずして俯けん。
 見て知りぬ誰れゆゑの恋ぞ、思ひに身の痩せもせじ御覧ぜよや、と差し出す手を軽く押さへて、にこやかにさらば誰をと問はるゝに答へんとすれば、暁の鐘枕に響きて覚むる外なき思ひ、寐の夢鳥が寝辛きはきぬ/″\の空のみかは惜しかりし名残に心地常ならず。

 恋ふ人、幽界の人なるにさしむかひては我身恨めしく、春は何処ぞ、花とも云はで垣根の若草に思い馳せぬ。

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