バツイチ男の日々好日

70才、バツイチ男のノンビリゆったり気ままなたわ言集

ジョイフルトレインで食堂車、寝台車気分

2019-09-04 21:17:35 | 旅行
 JR東日本にはジョイフルトレインと呼ばれる観光列車がなんと団体専用列車を含めると27種類もある。山形県では新庄~福島間の足湯が楽しめる新幹線観光列車「トレイユつばさ」新潟~酒田(秋田)間の「キラキラウエツ」仙台~新庄間の「リゾートみのり」と3本もあり週末に走っている。 

 「リゾートみのり」は古いヂーゼル車両を改装したので電車と違いエンジン音がするが「昔の汽車の旅」の雰囲気がありなかなか良いものだ。
 乗り心地は新幹線より少し劣るが窓が大きく窓外の見晴らしは新幹線に勝る。座席間の幅もたっぷりで足を伸ばせこれも新幹線に勝る、前座席の背面を倒すテーブルも付いている。僕はこれに乗り食堂車と寝台車の気分を味わう。

 これを見てください→https://jr-sendai.com/train/minoritrain/

 僕は新庄発15時発の仙台行きを食堂車として四季折々にここ十年ほど前から年3~4回は乗っている。食堂車はもちろん連結していない、5月の連休にワゴンの車内販売が付くことがあるが普段は付かない、自分で弁当を作って乗り込むのだ。

 話はそれるが会津若松駅に「会津蔵出し弁当」と言う駅弁がある、黒い会津塗りの楕円形の二段弁当で僕は日本一の駅弁と決めていて、会津若松に行くと買うのだが売れ切れが多い、買えば容器を大事に持ち帰る。

 「会津蔵出し弁当」でネット検索して見てください。(当然漆器ではない、会津で作ったから会津塗なのだ。郡山と福島でも販売しているようだ)  

 朝食後にこの容器にビールの肴を作って詰める。竹輪の穴にチーズ細切詰と茹でたニンジン詰め、食べられる煮干しとピーナッツをフライパンで軽く炒り砂糖醤油絡め、魚ソーセージの素揚げ、茹でたブロッコリー、チーズ入り卵焼き、前の日から水に浸し硬めに茹でただけの青い大豆に塩辛い沢庵のみじん切りを和えたもの、冷凍ミックスベジタブル入りポテトサラダなどを昼まで造り弁当にチマチマと詰め込む。仙人のままごとキッチンである。

 味見のつまみ食いをするので昼食は食べずに新庄駅14時40分着の電車に乗る、15時発なので「リゾートみのり」には乗客が乗っている。車掌に鳴子温泉までの座席指定券を申し込む、連休中には「満席です」と断られることが多い、心配はいらない「満席」は鳴子温泉駅から仙台までだ、新庄から鳴子温泉まではガラガラなのだ。鳴子温泉までと言っても渋る車掌もたまにいるが強く言うと大丈夫だ。

 新庄町並みを出ると田んぼの中を進む、暗記するほど見慣れた風景だが僕は楽しい。テーブルを広げ白いハンカチを敷く、空いている隣席のテーブルも借用し会津塗りの楕円形を広げる。
 ビールのロング缶をプッシュ、自慢の錫(スズ)100%のぐい吞みに注ぎグイッと一口、五臓六腑に染み渡る。鳴子温泉迄の1時間を食堂車気分でゆっくり楽しむ。

 鳴子温泉に着くと乗りこむ客がいっぱい、その人波をかき分けて跨線橋を渡る。新庄行の2両連結のワンマン運転の普通列車が待っている、中央部はボックス席、前と後ろはベンチ席、2両目のベンチ席に靴を脱ぎごろりと横になる。スマホのお知らせアラームを60分に設定する。
 乗客は1両に数人で途中の駅から乗車する人も数人でみんな座れる。眉をひそめる人が居るかもしれないが迷惑はかけないと思う。ワンマン運転なので車掌もこない。

 レールの振動と車輪の音が心地良くちょっと幅は狭いが寝台車の気分が味わえる。軽い酔いで熟睡しスマホのアラームが鳴ると新庄駅。

鶴岡市天神祭り(2)

2016-06-02 10:07:52 | 旅行
 駅の改札を出ると目の前に化けが物二人いる、彼らは黙って小さな紙カップを差し出した。受け取ると四合瓶から酒を注いでくれる。さっそく駆けつけ2杯をいただいた。余目の「くらっせ」で苔巻き寿司を食べたので優しく胃に収まった。

 駅を出ると駅前にお祭りの案内所のテントがあり、テーブルに数銘柄の一升瓶が並んでいる。右側は吟醸酒で1杯100円、左側は普通酒で無料、カップの大きさは両方とも同じ紙カップ、もちろん無料を2銘柄いただいた。

 天神様まで歩いて30分ほどと教えてもらい、歩数計をセットしてブラブラ歩き始めた。少し行くとJA(農協)の産直販売所があり、鶴岡湯田川温泉名物の孟宗汁を無料で振舞っていた。すぐそばに駅前と同じ試飲所があり筍汁を肴にまたもや1杯。

 しゃれたアーケードのサンロード日吉街をブラブラ行くと試飲所がありここでも1杯。次は山王通り商店街、ここには初代がアンパンで有名な東京銀座木村屋で修行し銘菓「古鏡」が有名な木村屋菓子店がある。アンパンを探したが見つからない。聞くとこの先の支店にあると返ってきた。

 ブラブラ行くと銀座商店街になり木村屋の支店があった。小さな店だが入るとアンパンがありゲットした。表に出て看板を見ると「銀座店」なるほどアンパンは銀座に限る、ここまでこだわっているとは立派だ。 近くに試飲所がありアンパン肴に1杯、おどろいたさすが木村屋のアンパンだ、酒にも良く合う。

 足付きりがだいぶ怪しくなったが天神様に着いた。僕は4月からNHKラジオの「基礎英語1」を聴き始めた(えらいでしょう)、天神様が渋い顔をなさるのが見えるようだったが、ぬけぬけと英語の上達をしっかりお願いした。

 天神様の近くに餅屋さんがあり店先で白いタコ焼きのようなものを焼いている。タコの代わりにアンコが入っている「アン焼き」だそうだ。さっき酒にアンコが合うのを覚えたのでゲット。

 ありがたいことに近くに試飲所がありベンチもある。試飲所お嬢さんに注いでもらいベンチに座り「アン焼き」を肴に飲むとやはり酒に合う。昼前なので人通りはまばらで、酒を注いでもらったこのお嬢さんと甘いものと酒の話で盛り上がり紙カップを重ねた。

 駅に戻ろうと適当に歩き始めると蒲鉾屋があり、玉葱入りとかホタテ入りなどの白い蒲鉾がケースに並んでいる。注文すると油で揚げてくれる。熱々でこれも酒にぴったり合う、さっきの試飲所にもどった。いくら僕でも無料をいただくほど心臓は強くない、百円の吟醸酒にした。
 
 また駅に向かったが酔っぱらって適当に歩いて迷ってしまい歩数計を見ると1万歩だ。よれよれよろよろ歩いていると、なんとサンロード日吉街の試飲所近くに出た。歩道にパイプ椅子が並んでいる、ありがたく腰をかけた。

 子供たちのお神輿行列が始まった。行列の合間に向かいの歩道に薄縁を敷いて、しっとり上品な感じの鶴岡美女のフラダンスショーも始まった。

 お神輿と一緒に次々に化け物がやって来る。断るのは失礼と皆に付き合っていて、世の中がグルグル回る感じがしてきた。

 日本で最高のお祭りです、鶴岡の皆さんありがとうございました、来年も行きます。

(ご心配なく、汽車の乗り継ぎを間違わずに、夕方6時にさくらんぼ東根駅に無事着きました)

鶴岡市天神祭り(1)

2016-05-31 16:43:53 | 旅行
 山形県鶴岡市に天神祭り別名化け物祭りと呼ばれる天神様のお祭りがある。 こちらを見てください。(グーグルで鶴岡市天神祭りでも可)
↓ http://www.tsuruokakanko.com/season/tenjin/index.html
 
 このお祭りにさくらんぼ東根駅発の朝一番6時20分発の汽車に乗り出かけた。新庄駅で陸羽西線に乗り換え余目駅に行き、羽越線に乗り換えると鶴岡駅に10時に着く。山形新幹線なら東京には3時間で着く。

 運賃は1,940円、山形新幹線で東京までは12,000円。汽車に乗るのが大好きな僕は急ぎの用事が無い僕は運賃を時間当たりで比べる。鶴岡行きは東京に行く6倍楽しめる計算になる。

 30分ほどで新庄駅に着く、余目行きはおよそ1時間後に出るのだが、列車はもう入線している(乗っても良い)。キハ110型のジーゼル車両で、両端がベンチシート、真ん中が4人掛けと2人掛けのボックスシートになっている。

 僕は駅のコンビニで惣菜パンとワンカップを買い、まだだれも乗っていない車両のベンチシートにアグラをかいて、むしゃむしゃグビグビ、すきっ腹アルコールがしみわたる。手足を伸ばしごろりと横になると早起きしたのですぐ睡魔が襲ってくる。

 気が付くと走り出している、ウイークデーの乗客は数人から多くても十数人、ワンマンカーなので車掌も来ない。不愉快な人もいるだろが勝手な都合で申し訳ないが勘弁してもらう。

 余目駅に着くとここでの待ち時間が40分。駅前に昔使われていた大きな米倉庫を観光施設に改造した「くらっせ」があるので此処でブラブラ時間をつぶす。ここのおにぎりや海苔巻き寿司稲荷寿司は、さすが美味しい米の産地だけあってとても美味しい。

 村上駅行きに乗り20分、鶴岡に着く、乗車時間90分に待ち時間90分、僕はこれが楽しくて普通列車の旅が止められない。(続きます)















奥羽本線、板谷峠の気になる木

2015-10-16 13:09:14 | 旅行
 山形新幹線は従来の線路を拡幅したミニ規格なので、高架や長いトンネルがなく山形の自然を身近に楽しめ、地元に住んでいても飽きることがない。
 特に昔スイッチバックを四回も繰り返した福島と米沢間の板谷峠は、四季折々に深山の景色を楽しめるので大好きだ。僕はこの峠に気がかりなことがあり「つばさ」の上りも下りも「D席」に座る。
 
「つばさ」は福島を出ると間もなくトンネルに入り峠越えが始まる。三つ目のトンネルを出ると直ぐに高い鉄橋を渡る(赤岩駅のすぐ手前)。このとき左下の深い谷川をD席から覗く。
 澄んだ流れの真ん中に大雨で転がり出たような、直径4㍍高さ10㍍程の大岩が立っている。なんとその岩の上に子供の背丈ほどの木がひょろりと生えているのだ。1、2秒で通り過ぎるので良くは分からないが葉の形から橡のようだ。

 岩の上に降り積もった落ち葉が作ったわずかな土に種が舞い下り、根を張り芽を出したのはいつだったのだろうか。峡谷に射す多くない陽の光を求め勢いっぱいに枝葉を広げ、水を求め硬い岩を毎日少しずつ細い根が確実に切り裂いているのだろう。
 葉の繁る時期には分からないが葉を落とした冬には、養分が足りないのだろうか灰色の樹皮がまだらにささくれていて老樹のように見える。

 僕は、与えられた厳しい環境に耐えてけなげに生きているこの木が気がかりで、大丈夫かな、元気かなと確かめるためにいつもD席に座る。