オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

朝比奈 隆のブルックナー交響曲第7番

2008年10月06日 11時52分59秒 | 朝比奈 隆(生誕100年記念)
今年の春から朝比奈隆のブルックナーの交響曲を0番から、たどってきていますが、後期の作品に入ってペースダウンになってしまった。フィギュアスケートのGPシリーズが始まるまでに、はやく9番までに、たどり着こう思います。

ブルックナー 交響曲第7番 ホ長調 

第1楽章 アレグロ・モデラート
第2楽章 アダージョ
第3楽章 スケルツォ
第4楽章 フィナーレ

個人的な事だが私が初めて聴いたブルックナーの作品が、この7番である。高校生の時カラヤン指揮ベルリンフィルの来日公演のFM放送での生中継であった。その時は、この作品がよくわからなかった。その時の印象は、とにかく長かったとしか言い様がなかった。ブルックナーの魅力を知るには朝比奈隆やクナッパーツブッシュを知るまで時間が必要であった。

この作品は1981~3年に書かれている。朝比奈隆は生前、この作品を「ブルックナーの最も優美な言葉」と述べている。
第1楽章の冒頭の広々としたテーマを聴くたびに、ブルックナーの世界に吸い込まれそうである。最後のコーダの部分は何かアルプスの山々を仰ぎ見る感があります。第2楽章のアダージョの美しさも8番に次ぐでしょう。中間部の美しさはいつまでも浸っていたい気分である。私自身、大学生時代、朝比奈隆の生の演奏で第2楽章の最後のホルンの響きを聴いてブルックナーに開眼しました。(オケは東京都交響楽団だったはず)クライマックスで大きく盛り上がったあと、名残惜しげに静かに響くホルンの響きを聴いてハッとする思いをした事を強く憶えています。

余談だがイタリアの映画監督ルキーノ・ヴィスコンティの作品「夏の嵐」でこの7番の音楽が効果的に使われている。ブルックナーの作品を映画で使用したのはヴィスコンティしか思い浮かばない。また「夏の嵐」の冒頭、ヴェルディの歌劇「トロヴァトーレ」も登場し、ブルックナーとオペラの好きな私にとって大切な映画である。

ハース版とノヴァーク版の違いは何と言っても第2楽章のクライマックスである。ノヴァークではシンバル、トライアングル、ティンパニが加わりますが、ハース版では加わりません。ですからノヴァーク版は、たいへんにぎやかですが、あくまでも私個人の好みですが、この打楽器による、にぎやかさはどうもブルックナーにそぐわないように思い、ハース版の方が好きです。
ほとんどの指揮者はノヴァーク版で演奏しているようです。ハース版は朝比奈隆とギュンター・ヴァントの録音で聴くことが出来ます。
なお、ブロムシュテットが1980年にドレスデン・シュターツカペレを指揮した録音では第2楽章のクライマックスではティンパニは加わっていますがシンバルとトライアングルは加わっていません。指揮者の考えでいろいろとヴァリエーションがあるようである。

朝比奈隆の7番の録音で私が所持しているのは下記の通りである。
①大阪フィルハーモニー交響楽団(1975年オーストリア、リンツ、聖フローリアン教会でのライブ録音)ビクター盤
詳しくはこちら
②大阪フィルハーモニー交響楽団(1976年神戸文化ホールでのスタジオ録音)ジャンジャン盤
③東京交響楽団(1980年東京カテドラル聖マリア教会大聖堂でのライブ録音)ビクター盤
④大阪フィルハーモニー交響楽団(1992年大阪フェスティバルホールでのライブ録音)ポニー・キャニオン盤
詳しくはこちら
⑤大阪フィルハーモニー交響楽団(2001年大阪フェスティバルホールでのライブ録音)EXTON盤
詳しくはこちら

まず朝比奈隆の生涯を語るには欠く事が出来ないのが①の録音である。1975年10月12日、大阪フィルの初めてのヨーロッパ演奏旅行の時のブルックナーが眠る聖フロリアン教会での感動的なライブ録音である。第3楽章と第4楽章ではややオケに疲れが出ているようで残念ですが第1楽章、第2楽章は胸に迫る演奏である。また第2楽章が終わったあと偶然にもタイミングよく鳴った教会の鐘の音も収録され音楽自体とは関係ないとはいえ感動を覚えます。
なおこの録音のレコードが発売された直後のレコード芸術の月評で音楽評論家の故O氏にボロクソに批評され、それ以降、私自身、一部の方を除いて音楽評論家という者を信じなくなった原因にもなりました。
⑤は2001年5月10日朝比奈隆の大阪フィルとの最後の定期演奏会での録音。巨匠のまさにブルックナー演奏での行き着くところまで行った境地の演奏で言葉で言い表わすことが出来ない。私は④の演奏も豪快で好きなのだが⑤ではいつも物足りなさを感じていた第4楽章も見事で④は聴かなくなってしまいました。
なお、この録音の約半月後、東京都交響楽団と生涯最後の7番を演奏し、そのライブCDがフォンテックから発売されましたが、買い損ねてしまい未練を残していましたが今月の15日に再発売予定なので、今度はぜひ購入し⑤と聴き比べてみるつもりである。

いよいよ次回はブルックナーの核心と言える交響曲第8番である。朝比奈隆が一番得意としていた作品であり、ブルックナーの最高傑作と言っていい作品である。いよいよブルックナーという大きな山の山頂に立つような気分である。

ジャンル:
ウェブログ
コメント (14)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« バンクーバーまで、あと2年。 | トップ | 大河ドラマ »
最近の画像もっと見る

14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
朝比奈のブル7 (ハルくん)
2008-10-07 23:27:30
朝比奈隆の7番を生で聴いたのは一度だけです。92年にサントリーで新日フィルとの演奏会でした。
CDでは同じ年の大フィル盤、LPではフローリアンが有ります。録音で聴く限りでは、私の耳には他の曲よりも7番の演奏が一番出来が良く聞こえます。
朝比奈のブル7 (オペラファン)
2008-10-09 00:22:45
ブルックナーの7番は世間ではヴァント指揮ベルリンフィルの演奏が定評がありますが、7番となると私は2001年の大阪フィルとの演奏の方が好きですし、よく聴きます。朝比奈隆のブルックナーにはヴァントには無い豪放さがあり、晩年は、その豪放さを失う事無く、老いも感じさせないで高い境地の演奏を聴かせてくれたのは、全くの驚きです。
ブルックナ-7番 (ハルくん)
2008-10-09 00:36:34
7番のCDということでは、私が好きなのはザンデルリンク/シュツットガルト放送響(ヘンスラー)、それにヨッフム/コンセルトへボウの86年日本公演(アルトゥス)あたりでしょうか。
ヴァントの7番はベルリンフィルなので聴きません。もしもミュンヘンフィルならば聴きますけれど。
ミュンヘンフィル (オペラファン)
2008-10-09 10:05:13
ヘンスラーから発売されたヴァントがミュンヘンフィルを指揮したブルックナーの録音はきちんと購入しています。私はベルリンフィルとの組み合わせより、こちらの方が好きです。ただ7番の録音が無いのは本当に残念です。ミュンヘンフィルはクナッパーツブッシュやケンペなどの指揮者に引き継がれたブルックナーの演奏の伝統がしっかりとしたオケだと思います。ケンペとの5番はCDを買い損ねたので、今度、市場に出た時はぜひ!と思っています。
ケンペ/ミュンヘンの5番 (ハルくん)
2008-10-09 21:48:44
ルドルフ・ケンペ指揮ミュンヘンフィルの5番ですね。あの演奏はLPでも愛聴しましたが、今聴くと尚更に名演だと感じます。私にはNO.1かもしれません。4番とセットの海外廉価CDも有りましたが、テイチクから出ていた2枚組CDの方が全然音が良いのです。中古店なら1000円程度で手に入りますよ。
ケンペ/ミュンヘンの5番 (オペラファン)
2008-10-10 23:37:37
ミュンヘンフィルを指揮をしてのケンペのブルックナーの録音は、ケンペの早すぎる死のため、4番と5番だけで終わったのは非常に残念でした。7番と8番は、ぜひ聴きたかったです。
4番と5番はレコードは持っていますがCDは持っていません。ぜひ、手に入れたいものです。
ケンペの4番 (ハルくん)
2008-10-11 02:03:10
ケンペ/ミュンヘンフィルでは「20世紀の偉大な指揮者達」シリーズにブルックナー4番のLIVE録音が収められていますが、スタジオ盤よりも更に素晴らしい演奏だと思います。
ケンペの4番 (オペラファン)
2008-10-11 22:55:01
ケンペ指揮ミュンヘンフィルに4番のライブがあるとは知りませんでした。
第1楽章の弦のさざ波に乗って冒頭のホルンの音色をぜひ聴いて見たいものです。
Unknown (みけらん)
2012-09-13 21:45:55
オペラファン様
先ほどは失礼いたしました。
実はこちらを見ていてわが友白毛氏が、ケンペの8番を好きなので、一言書かせていただきます。
当方は今クナに夢中です。
クナのウェストミンスター版も早く聞きたいです。
Unknown (みけらん)
2012-09-13 21:49:52
失礼7番のところに、8番を書いていました
7番なら当方はベーム(ウィーンフィル)が好きです。
というかそれしか持ってないです。
諸井誠氏の「交響曲100選」で知り、それで満足しております。白毛氏は7番をたくさん持っているそうなので、ベスト盤を聞いてご報告します。
Unknown (みけらん)
2012-09-13 21:58:48
4番についても
当方はこちらもベーム(ウィーンフィル)しか持っていません。諸井氏の100選によることは言うまでもありません。
白毛氏のベストはまた聞いておきますね。
当方は朝比奈「エロイカ」が初めてだったので、次に何を聞いたらよいのか、ご教授ください。
それにしても「朝エロ」とは書きすぎました。反省しております。このような短縮形は若者の間で流行っていて、たとえば「カラ兄」ってなんだと思いますか?カラマゾフの兄弟のことなんですよ。
978ってわかりますか?「くなっぱ」クナッパーブッシュのことです。(これは私が考えました)
Unknown (オペラファン)
2012-09-14 22:52:53
みけらん様へ

ベーム指揮ウィーンフィルのブルックナーの7番はLPレコードの時代、第8番とセットで発売され、私は、それを購入したのですが、面白くなかったので、そのまんまです。CDでも買い直していません。
クナの8番のウェストミンスター盤は第8番を語るには欠くことの出来ない録音。必ず、お聴き下さい。
Unknown (みけらん)
2012-09-15 17:47:41
了解しました。
すぐにエルパカで買います。
Unknown (オペラファン)
2012-09-15 18:34:34
みけらん様へ

クナパーツブッシュの8番のウェストミンスター盤はミュンヘンフィルの渋い響きも聴き所。
ぜひ、お聴き下さい。

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL