川塵録

『インテグリティ ーコンプライアンスを超える組織論』重版出来!

コンプラを変え,会社を変え,日本を変える!

玉斧を乞う

2009年02月18日 | 歴史
硫黄島の栗林中将の辞世

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「戦局最後の関頭に直面せり。

 敵来攻以来麾下将兵の敢闘は真に鬼神を哭しむるものなり。特に想像を越えたる物量的優勢を以ってする陸海空よりの攻撃に対し、宛然徒手空拳を以って克く健闘を続けたるは小職自ら聊か悦びとするところなり。

 然れども飽くなき敵の猛攻に相次いで斃れたためご期待に反し此の要地を敵手に委ぬる外なきに至りしは小職の誠に恐懼に堪へざる所にして幾重にもお詫び申し上ぐ所なり。
 
 今や弾丸尽き、水枯れ、全員反撃し、最期の敢闘を行はんとするに熟熟皇恩を思ひ粉骨砕身亦悔いず。特に本島を奪還せざる限り、皇土永遠に安からざるに至り従ひ魂魄となるも誓って皇土の捲土重来の魁たらんことを期す。

 ここに最期の関頭に立ちて重ねて衷情を披瀝するとともに只管皇国の必勝と安泰とを祈念しつつ永へにお別れ申し上ぐ。

 尚、父島母島等については同地麾下将兵如何なる敵の攻撃をも破砕し得るを確信するも何卒宜しくお願い申し上ぐ。

 終わりに左記駄作ご笑覧に供す。何卒玉斧を乞う。


  国の為 重きつとめを 果たし得で 矢弾尽き果て 散るぞ悲しき」


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「玉斧を乞う」というのは「添削お願いします」という意。
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