東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

ジュニア数学オリンピックの簡単な問題(83)

2016-10-26 12:22:23 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

雲一つない青空の素晴らしい秋晴れで、気温も昨日より随分上がり快適な日になりました。明日も同じように過ごしやすい日になりますが、明後日から2日ほど、雨模様の天気になるようです。

さて、今回は2005年ジュニア数学オリンピックに出題された整数問題を取り上げます。

問題は、
「十進法で110と表される数は、五進法では420と表され、やはり3桁になる。このように、十進法でも五進法でも桁数が変わらない正の整数は、全部でいくつあるか。」
です。

ある正の整数Nをp進法で表すと、
   (1)
(ここで、aiは、0≦ai≦p-1は正の整数で、an≠0、nは非負の整数)
のようになり、これはp進法で表した場合、n桁になります。

つまり、Nをp進法で表したとき、n桁およびn+1桁になる最小の数は、それぞれ



になります。

したがって、Nを十進法で表したとき、n桁になるのは、
   (2)
のときで、同様に、五進法で表したとき、n桁になるのは、
   (3)
のときで、これらを満たすNが十進法でも五進法でもn桁になる整数です。

ここで、(2)と(3)の左右の辺の大小関係を調べてみると、

が成り立つので、Nが、
   (4)
を満たせば、(2)と(3)を満たすことになります。

そこで、(4)の左右の辺から作った不等式を変形して、

とすると、これを満たすnは、
n=1、2、3
になります。

あとは、n=1、2、3を(4)に代入し、Nの個数を勘定するだけです。

●n=1のとき
(4)は、
1≦N<5
で、これを満たす整数Nは、個です。

●n=2のとき
(4)は、
10≦N<25
で、これを満たす整数Nの個数は、15個です。

●n=3のとき
(4)は、
100≦N<125
で、これを満たす整数Nの個数は、25個です。

以上まとめると、十進法でも五進法でも同じ桁数になる正の整数の個数は、152544個で、これが答えです。


整数Nのp進法での表し方を知っていれば簡単な問題です。

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