東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

命題と論理(数A)

2017-06-27 13:55:15 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中学校の期末試験が終わるとすぐに高校の期末試験があって、数Aでは命題と論理の単元がその試験範囲になります。

ここで命題の一例を挙げると、
ab≦0ならば、a≦0またはb≦0
という命題は真で、a≦0またはb≦0は、ab≦0の必要条件、ab≦0は、a≦0またはb≦0の十分条件になります。

さらに、この命題の逆、裏、対偶は、
・逆:  a≦0またはb≦0ならば、ab≦0  (偽)
・裏:  ab>0ならば、a>0かつb>0  (偽)
・対偶: a>0かつb>0ならば、ab>0  (真)
になります。

また「現代の古典解析 微積分基礎課程」(森毅著)の第1講に、「不等号と論理」があって、そのなかに、
「次の命題の逆命題をつくり、ホントかウソかを判定せよ:
  a≦bかつb≦cならば、a≦c
という例題を扱っています。

この命題の前後を入れ替えて逆命題をつくると、
a≦cならば、a≦bかつb≦c
となり、aとcの間にbをとればこの逆命題は真になりそうな気もしますが、実は、元の命題からアイマイで、このアイマイさを除くには、元の命題を
任意の実数a,b,cについて、a≦bかつb≦cならば、a≦c
としなければなりません。

そこで改めて命題の逆をつくると、
任意の実数a,b,cについて、a≦cならば、a≦bかつb≦c
になり、bは任意のbなので、この命題はウソ(偽)であることが判ります。

他にもためになる話があるので、興味のある人は目を通すとよいでしょう。