東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

日本数学オリンピックの簡単な問題(118)

2017-04-13 13:29:02 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

昨日の風も治まり、過ごしやすい春の陽気になりました。明日から連日20℃超の日が続くようなので、朝、近所のスーパーで発泡酒を買って冷蔵庫に入れてきました。準備万端です。

さて、今回は2004年日本数学オリンピック予選に出題された整数問題を取り上げます。

問題は、
「りんごの10個入った箱と6個入った箱がそれぞれいくつかある。りんごが合計で38個入っているとき、箱は合わせていくつあるか。」
です。

簡単な中学入試問題のようです。

りんごが10個入った箱をx個、6個入った箱をy個として立式すると、
10x+6y=38
になり、これを2で割って、
5x+3y=19     (1)
として、この1次不定方程式の非負整数解から2つの箱の個数の合計x+yを求めることになります。

(1)を
5x=19-3y     (2)
と変形すると、左辺は5の倍数なので、右辺も5の倍数になります。

このとき、x,y≧0なので、0≦x≦3、0≦y≦6で、(2)の右辺が5の倍数になるのはy=3のときだけです。

そこで(2)の右辺にy=3を代入すると、
5x=19-3×3=10
になり、
x=2
です。

したがって、
x+y=2+3=5
から、2つの箱の個数の合計は 5箱 で、これが答えです。

他の解き方として、(1)の両辺を3で割った余りを調べる方法もあります。

(1)の左辺を3で割ると、その余りは5xを3で割った余りになります。

このとき、0≦x≦3なので、5xを3で割った余りは、
x=0のとき、0
x=1のとき、2
x=2のとき 1
x=3のとき 0
です。

一方、(1)の右辺を3で割った余りは1ですから、(1)の左辺と右辺を3で割った余りが等しくなるのはx=2のときです。

あとは、(1)とx=2からy=3を計算して、x+y=5になります。


簡単な問題です。