東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

ジュニア数学オリンピックの簡単な問題(124)

2017-04-02 13:02:04 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

教室に来る途中にある桜は、昨日で三分咲きといったところでした。明日から気温が段々上がり、暖かい日が続くので、直ぐに満開になりそうです。

さて、今回は2006年ジュニア数学オリンピック予選に出題された場合の数の問題を取り上げます。

問題は、
「1、2、・・・、10の書かれたカードがそれぞれ赤、青の2枚ずつある。これらの20枚のカードから3枚を選び出すとき、書かれた数の和が16以下になるような選び方は何通りあるか。」
です。

早速、取り掛かりましょう。

3枚のカードに書かれた数の和が4の場合、5の場合、・・・、16の場合と場合分けして勘定してもOKですが、これは結構煩雑です。

そこで、各カードに書かれた数から、1から10の整数の平均値5.5を減じた新たなカードを作って調べましょう。

新しいカードに書かれた数は、-4.5、-3.5、-2.5、-1.5、-0.5、0.5,1.5、2.5、3.5、4.5で、これらの10個の数が書かれた赤と青の20枚のカードから3枚を選び出すとき、書かれた数の和が-0.5以下になる選び方を求めることになります。

ここで、3枚のカードに書かれた数の和がN(0.5≦N≦12.5)になる選び方をn通りとします。

このとき、カードに書かれた数の符号を反転させると、3枚のカードに書かれた数の和が-Nになります。

つまり、3枚のカードに書かれた数の和が-Nになる選び方はn通りで、Nになる選び方と等しくなります。

したがって、3枚のカードに書かれた数の和が-0.5以下になる選び方は、20枚から3枚のカードを選ぶ場合の数の1/2になり、これは、
20C3×1/2=20×19×18/(3×2×1)×1/2
        =570 (通り)
で、これが答えです。


楽しい問題です。