昨夜、156回目の芥川賞・直木賞の選考会が行われました。芥川賞を受賞された山下さんは北海道で脚本家の倉本氏が主宰する富良野塾の2期生で、当時の自給自足の生活を描いた作品が、今回の受賞作となった。
一方、直木賞の恩田さんは、4歳から習ったピアノの世界を描いた今回の作品で、デビューから実に四半世紀の成果、となった。
先日、何気に開いたインターネットの記事が目に留まった。それは、かつて芥川賞を受賞したある著者が、現在は貧乏生活を送っている、という記事だった。
芥川賞・直木賞の副賞はともに100万円だが、名誉ある受賞によって、著者の当該作品はもちろん、以後、出版する作品は、「芥川賞・直木賞作家」というブランドが付いて、そこそこ売れる。・・・ハズなのだが・・・
出版を手掛けたある知り合いが言っていた。「本って博打(ばくち)なんです。一生懸命手掛けた本が、全く売れなかったり、逆に、なんで、こんな本が?って本が売れたりするんです。」
この方の場合は、ビジネス&自己啓発系の実用書なのだが、書き手の伝えたいことと受け取り手のニーズが、ドンピシャ!であれば売れるし、いくら書き手が書きたいことでも、読み手は興味が無ければうれないのだろう・・・
いずれにせよ、昨日は世間で注目を浴びる賞を受賞しても、ジリ貧生活を強いられるシビアな業界を垣間見た気がした。
ちなみに今回の直木賞受賞者、恩田さんはデビューから四半世紀後の受賞だが、私の知り合いの兄は、書き始めて20年後にようやく出版にこぎつけた、そうだ。
今から20年後・・・なんて言っていたら後期高齢者になってしまう。そんなに待ってられない、ってワケで私は私費を投じて無理やり出版にこぎつけた。
でも、今年は堅実に・・・まずは、地方の同人誌への応募から始めようと思っています。
唯一、昨夜の記事に読売新聞が寄せた恩田さんへのコメント、「彼女は、父親の転勤で全国を転々としたおかげで、様々な土地が舞台の物語を書けた」という言葉が励みになった。
そうか、コレが、私の「強み」なのだ・・・!