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黄金の国・ジパングが復活する

2017-03-13 | 日本

14世紀初頭のころ、マルコポーロは「東方見聞録」で、東方の島国「ジパング」は莫大な金を産出し、宮殿や民家は黄金でできていて、財宝に溢れていると記した。

 

「黄金の国・ジパング」は、当時の東アジアに流布していたうわさ話を、ポーロが誇張たっぷりに伝えたものです。しかし、そのうわさ話のもとになったと考えられるものが2つあります。

 

1つは、遣唐使が大量の砂金を持ち込んだことにより、大陸ではそのころから日本は金を産する島として知られていたのです。

 

そしてもう1つは、いうまでもなく平泉の中尊寺の存在です。

奥州藤原氏初代の清衡は、1105年から1128年まで、実に24年をかけて大伽藍を造営しました。完成時には寺塔40余宇、禅坊300余宇あったといわれ、その規模もさることながら、「皆金色(かいこんじき)」、つまり建物も仏像もその他の調度類もすべて黄金色に輝き、この世の極楽を表現していたのです。これぞ、黄金の国・ジパングの証しだったのです。

 

その日本がふたたび黄金の国へと復活するきざしが見えてきました。

日本近海の海底には世界最高品位の金や銀、ハイテク産業に必須のレアメタルなど、100兆円を超える鉱物資源が埋蔵されている可能性があり、政府は2020年代の商業化を目指すと発表したのです。“宝の海”の活用が、現実味を帯び始めたのです。

 

「そんなうまい話があるものか」と思う方も多いでしょう。しかし、日本はかつてジパングと呼ばれ、黄金に満ちあふれた国でした。なぜ、日本が黄金の島たりえたのか。それは、日本列島は4枚の大陸プレートが折り重なる地球上で最も地殻活動が激しいところだからです。

 

その地殻活動が地球の奥深くから大量の鉱物を持ち上げているのです。大陸プレートが沈み込む場所からマグマに溶け込んだ金属が噴火により地上に持ち上がるのです。

 

陸の資源は取り尽くしましたが、海にはまだ大量の資源が残っている。その宝の海に世界中の注目が集まり、外国の研究者は「日本の海は大きな可能性に満ちている」、「日本の未来は海にある」と語るのだ。

 

果たして、日本の海にはどれほどの鉱物資源があるのか。

かつて、世界中がうらやむ国が黄金の国ジパングです。そのうわさ通り、日本列島には金や銀、銅などの数多くの鉱山が存在し、世界有数の産出量を誇っていた時代がありました。

 

当時の繁栄の名残が鹿児島県北部にあります。菱刈(ひしかり)鉱山です。地下300ⅿまで掘り進められた坑道、その先端部では今も金を採掘しています。鉱脈には非常に金を多く含んでいます。

 

鉱石の表面を覆っているのは金そのものです。この鉱石1トンに含まれる金は300g。金の含有量は、平均的な鉱石の60倍となり、世界最高の品位です。

 

菱刈鉱山周辺の地形を調べると、30万年前の火山の噴火によってできた巨大な穴のふちにあることが分かったのです。さらにその周辺にも同様な穴があり、そのふちで金や銀などの鉱山が見つかったのです。

 

実は日本各地の鉱山の多くは火山の近くに存在していました。一体、火山はどうやって鉱山をつくるのでしょうか。

 

そもそも金属は地球が誕生したとき、その内部に閉じ込められたものです。地球表面に薄く広がっている金属はそのままでは利用できません。日本周辺にはその金属の成分が濃縮し、鉱物を地上に送り出す仕組みがあるのです。

 

地球表面は十数枚のプレートで覆われています。日本列島にはそのうちの4枚が集中。地球上で最も特異な環境です。日本列島の地下にプレートが沈み込むと岩石が解けるなどして、マグマが生まれます。このマグマに地球表面に薄く広がっていた金属の成分が大量に溶け込み上昇、噴火が起きて、地表が大きく陥没するとカルデラができます。その裂け目に金属が溜まって冷えて固まり、鉱山になるのです。しかし、陸の鉱山はほとんどが取り尽くされ、閉山しました。

 

プレートが沈み込む境界に沿っていけば、海でも同じような火山活動が起っているはずです。だとすれば、海底にも鉱物資源が大量に眠っているのではないのか。これが海洋資源に注目した理由です。

 

2013年、日本の調査船は鹿児島にある宝島周辺に海底のカルデラと見られる穴を見つけました。海底には噴石があり、黒い小石が堆積していました。これは、わずかな金属が固まったものです。

これこそ、この周辺で大量の鉱物が濃縮されている可能性を示すものでした。

 

海の火山は陸の火山よりさらに濃縮するメカニズムがあります。

海底から激しく噴き出す300度を超える熱水、これが濃縮の鍵になります。海底で火山活動が起きると陸上と同じようにカルデラの裂け目に鉱物が溜まります。海底ではカルデラの近くに海水がしみこみます。すると、マグマに温められた海水が熱水になって、裂け目を通って噴き出すのです。

 

このとき、裂け目に溜まっていた金属が熱水に溶け込み、持ち上げられます。濃縮された金属は熱水の出口で冷たい海水に触れると固まります。その結果、極めて濃度の高い鉱物が海底に堆積します。こうしてできた巨大な鉱床、熱水鉱床がカルデラの底に形成されているのです。熱水鉱床には金や銀だけでなく、レアメタルなど貴重な金属も濃縮されています。

 

熱水鉱床にはどれぐらいの資源が眠っているのか。国が海底1600ⅿでボーリング調査した結果、カルデラ全体で鉱石の推定埋蔵量は500万トンあることが分かりました。日本の海には巨大な鉱物資源が眠っているということが、明らかになってきたのです。

 

そして、この熱水鉱床は沖縄に9ヶ所、伊豆・小笠原に12ヶ所あることが分かっています。

沖縄の伊是名(いぜな)カルデラだけで、鉱石の推定埋蔵量は500万トンです。

この鉱石には、金や銀、それからレアメタルなど非常に価値の高いものがあります。

これらの鉱石は今まで見たことがない高品位の鉱物で、銅の場合、南米の銅山で採れる鉱石の15~30倍もの銅の含有量が確認されたのです。

 

熱水鉱床をつくっているプレートの沈み込み帯は世界の15%が日本周辺に集中しています。

熱水鉱床は金属の製造工場になっているのです。プレートの沈み込みは地震や津波の発生源ですが、温泉や貴重な金属の製造工場でもあったのです。

 

そして、東京から1800km離れている南鳥島(東京)、この沖合水深1000ⅿの海底には一面を黒く覆う岩石があります。これはすべて鉱物資源です。コバルトリッチクラストと呼ばれています。

コバルトリッチクラストにはコバルトやニッケルなどのレアメタルが大量に含まれています。

自動車のハイブリッド車やIT機器に欠かせず、日本がほとんど輸入にたよる貴重な金属です。

 

驚くのはその分布の広さです。

コバルトリッチクラストは海底に存在する巨大な海山です。山の高さは4500ⅿ、長さは150㎞あります。その山肌5㎝の厚さに全体が覆われているのです。

 

なぜ日本の近海に、これほどまでの大量のコバルトリッチクラストが存在するのか。

ここにも地球のプレート運動による濃縮メカニズムがありました。

太平洋にある海底山脈から噴き出したコバルトなどの金属は1万5千年かけて、日本列島まで来ましたが、その間に熱水鉱床から噴き出たコバルトなどがこの海山に降り積もり、5㎝の厚みになったということです。

 

分厚く積もった高濃度の鉱物が日本近海の海底にあるのです。

南鳥島の海底海山にはコバルトリッチクラストの推定埋蔵量は1億トン=10兆円あると言われています(この山一つにある)。このような海山が数十か所はあると思われますので、その価値は約数百兆円と推測しています。

 

その他にも、最近クローズアップされている「メタンハイドレート」は日本近海に746箇所存在すると経産省が発表した。このメタンハイドレートは、天然ガスの主成分であるメタンガスと水が、低温・高圧の状態で結晶化した氷のような物質で、火をつけると燃えるため「燃える氷」と呼ばれている。メタンハイドレートは、日本にとってまさに「夢の国産資源」なのです。

 

日本周辺の海底には、年間の天然ガス使用量の100年分以上に相当するメタンハイドレートがあるといわれており、将来のガス資源になるのでは、と期待されている。その価値は、約550兆円。

「2015年度の天然ガス輸入総額は約48億ドル(約5.5兆円)として試算」

 

そして、日本近海には実は大きな油田も存在しています。

1968年に行われた東シナ海の海底調査で、尖閣諸島周辺の海底に約1,095億バレルの原油が眠っているとの調査報告がされました。現在の日本円に換算すると1,000兆円前後の大金になります。

中国はこの調査報告を聞いてから、尖閣諸島は自国の領土だと主張し始めたのです。

 

世界各国が海洋資源に目を向け、日本近海では日・中・韓が海底資源をめぐる攻防を繰り広げている。今、海底でゴールドラッシュが始まっていると言えるのです。

 

現時点では、捕らぬ狸の皮算用ですが、日本近海には2000兆円近い資源が眠っているのです。

それにしても、1万5千年かけて、レアメタルを精製して堆積したものが、今、日本の海底に届いたという、壮大なご計画は地震国であり、津波被害国でもある日本に対する神仏からの贈り物なのでしょう。

 

---owari---

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