新・小径あるけば

新しい「小径あるけば」です。小径が興味のあること日々感じたこと考えたことなどをつづります。こちらでもどうぞよろしく。

こんなお医者様は信用できるわ(^◇^)

2015年01月11日 19時32分23秒 | 健康

 http://ameblo.jp/doctorhero/entry-11973104163.html

「救急医の日常」というサイトからの転載です。

まったくその通りだと思いますので

どうぞ参考になさって下さい。

以下転載 ↓

インフルエンザかもしれないと不安に思う患者に思う事

2015-01-04
テーマ:
当院救急外来

年末年始は連日300人近い受診者数を記録しておりました
救急車も連日30件以上

本日は少し落ち着きをとりもどしつつあります

さて、年末年始はインフルエンザの流行がかぶってしまい、外来受診の大半が
「主訴:インフルエンザかもしれない」
という人です

(画像:インフルエンザウイルス wikipediaから)

もういろんなところで言われていることですが、別にこれは病院に来る必要ほとんどありません

僕なら行きませんし僕の家族もよほどのことがなければ病院に行かせません


医学部のクラスで大流行したとき

「おまえらに出すタミフルはねぇ!」

とどっかの芸人のような勢いで教授にいわれました

でもだれも悲しみませんでしたw

だっていらんし・・・
(・.・;)


病院に来る人は以下の様な事を言います

①インフルエンザだったら心配

②インフルエンザだったら人に移してしまう

③インフルエンザだったら一刻も早く熱を下げたい


今日は一刀両断です

そう言う事を心配する元気のある若い人は余計な心配せずに家で寝ましょう
(マジで身体的にしんどいときは迷わず相談)

まずインフルエンザの治療薬ですが、熱が早めに下がるという効果は極めてクリティカルなタイミングが要求されます

ウイルスの増殖を妨げる薬なので、増殖中の48時間以内に使わないと効果はあまりないです

有熱期間を短くすると言う事は、時間経ってしまえば効果あまりないのです

病院によっては発症24時間以内だと検査しないし処方しないみたいな方針のとこもありますので、恩恵を受けられるのは発症24時間から48時間の人で、自力でねじ伏せる事ができず発熱期間が4日程度続く人くらいとなってしまうのです

2、3日で解熱する人はほっといてもよいわけです

10代の人は特に副作用を気にする必要があるかもしれませんが、副作用無い薬なんてありませんので、よほどの合併症を起こさない限りほっといても治る病気に薬使う気にはなれません
(よほど辛いときの対症療法的な薬は別にして・・・)

一分一秒を争って解熱しないといけない事情がある人もおりましょうけど、解熱を焦ってもあまりいいことないですし、熱で合併症がぁぁぁあなんてことは滅多に無いでしょうから(タンパク質が変性するとか・・・)、そんなに焦らず寝といて下さいねと毎度お願いしています。

僕らが必要に迫られて薬剤投与を考えるのは子供や高齢者や妊婦はじめ、肺炎を合併してしまった人、免疫能低下しているようなハイリスク群などです

実際、この年末年始は何人もの高齢者がインフルエンザ合併肺炎で入院していきました

入院患者では死亡率を下げるという報告もありますので迷わず投与します

そうです、僕らの仕事はほしがる人に処方することではなく、本当に必要なのかどうかを判断することなのです

おねだりしてはいけません・・・


それから人に移すのが心配な人は、なおの事病院に行かない方が良いです

自分の持っているかもしれないウイルスをわざわざまき散らすために外出する必要はないです

そして自分がインフルエンザではなければ、新たに貰ってしまうリスクを負う事になります

インフルエンザに限らず、その他ウイルスが蔓延する救急外来で長時間待って得られる恩恵はわずかなものです

まぁ本人が投薬されて大満足ならそれはそれで良いのかなと思いますが・・・

病院でもっと悪くなるのは心苦しいです

検査希望とかいうのはもう論外です

検査は必要ならしますし不必要ならしません

特に救急外来では物資も限られておりますので・・・

さまざまな質問がよせられるので、世間のお医者さんに変わって回答します
(異論は受け付けます)

病歴と身体所見から明らかなインフルエンザの人から
「検査してくれないんですか?」
僕の身体診察は何かのパフォーマンスだと思ったんでしょうか?
身体診察で診断がつかない場合には検査を行っております

インフルエンザの検査結果が陰性だった兄ちゃんから
「えぇ!?絶対インフルエンザだと思ったのに・・・」
賭け事はどうかよそでやって下さい
インフルエンザだと何かいいことあるんでしょうか?
しかも検査絶対じゃないので、検査陰性でもインフルエンザかもしれません。

インフルエンザで外出を控えるようお願いされたお姉さん
「明日は外出しなくてはならないのでナントカ熱下げて!」
お願いする相手が違います。ウイルスに頼んで下さい。

どうせ検査しても信頼性乏しいけど診察上インフルエンザだと宣言された婦人
「明日きたら検査してくれますか?」
診断ついている人に検査する意味あるんでしょうか?
新たに感染者を産み出すリスクがあるので、安静にしていていただければ幸いです。

薬の効果を聞いて意外な顔をする紳士
「えぇ!?薬のまなくても治るんですか?」
タミフルが販売されるまでの世界はインフルエンザ患者の屍で溢れていましたか?
21世紀になるまでノイラミニダーゼ阻害薬は存在していなかったはずです。

インフルエンザかどうか心配な若者へのアドバイスがあるとすれば

自分はインフルエンザだと思う事です
他人との接触を極力断って、休む事です

そして、海外の報告で死亡率が高かったのは、呼吸困難を伴ったり細菌感染を併発して超高熱が長引いてもほったらかしにしていた人達です

インフルエンザかどうかの心配ではなく、自分の体がどうかということと素直に向き合うべきだと思います


まだまだインフルエンザの波はおさまりそうにありません

皆様ご自愛下さい


追記

意図せず多くのかたに読んでいただいたようで感謝しています
またメッセージやコメントまで頂いた皆様、重ね重ねお礼申し上げます
様々な意見に触れられて大変貴重な機会となりました

診断書の件で多くのコメントが寄せられました
会社から言われて診断書を貰いに来る人を責めているつもりは全くありません
このエントリーの対象は
「インフルエンザかもしれないと不安に思うひと」
です
むやみに不安に思わなくても良いと言う話題です

診断書を出さねば休めない会社も多数ありましょうから、インフルエンザの診断目的に来院される方がいらっしゃるはずです
なるべく病院に居る事で被るリスクを減らすのが僕らの役割かと思いますが、年末年始はさながら災害の様相を呈しておりました
病院に来る事事態が感染リスクとなるようなことになっておりました

もう来るなと思う医師は極めて少数派だと思いますから、わざわざ深夜を選んで受診するとかいうことをしなければ快く診察が受けられるはずです
そして診断書も快く発行してもらえるはずです
必要な時は必要なだけ受診してください

それでも、検査至上みたいな雰囲気には違和感覚えます
検査陰性ならインフルエンザではないだろうから勤務しなさい
みたいな会社はリスク管理を考え直した方がいいとあらためて思います

このエントリーをご覧頂いて、インフルエンザの診察とか治療薬の効果について興味がわいた方は、これの次のエントリーや次の次のエントリーにあれこれ書いておりますので読んでみて下さい

まだまだインフルエンザは全国的に猛威を振るっております
本日も高齢者がインフルエンザ合併肺炎で入院されました

みなさま
どうぞご自愛ください
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