タルデンヌ兄弟の映画は、非常にそっけない感触で登場人物たちが何をかんがえているのかわからないのですが、それゆえ最後まで気が抜けなくて、しかも唐突に暗転して終わったりする。あの子はいったいあの後どうなったのか、本当に反省しているのか、見終わってから考えたくなる映画だ。 . . . 本文を読む
今回の解釈は目から鱗です。物語をドラマチックにするために「女は結婚するか死ぬか」の結末を選ばされたなんて!「最後にはいい人に出会える」なんて、現実にはそんな人は現れないんだわー(泣)。作者のオルコットは生涯独身だったんですね、それでも自分に正直に生きた彼女への、これはグレタ・ガーヴィクからの素敵なラブレターだと思う。 . . . 本文を読む
渋谷イメージフォーラムにて。
ジミー(原因不明の心的障害患者)をジョルジュ(精神科医)が治療する話だが、
患者と医者という関係を越えた二人の関係が、心に沁みいるような映画。
ジョルジュはマチュー・アマリアックですが、
最近は「毛皮のヴィーナス」のイメージもあるし、もともと神経質そうで、
医者というより治療が必要なのはどっちだよ?って感じですが、それがかえって人間味があってよかった。 . . . 本文を読む
【あらすじ】
主人公スコット・ピルグリムは、カナダに住む22歳の青年。売れないバンドでベースを弾き、ゲームやデートをして日々を過ごしていたが、不思議な女の子ラモーナに恋をしたことで生活が一変。しかし、ラモーナには邪悪な元カレが7人もいて、その全員を倒さなければ付き合うことができないという。
【感想】
スコット役の青年が、いかにも「こういう男の子いるいる」って感じ。「ジュノ」でエレン・ペイジの . . . 本文を読む
朝日新聞の映画評で沢木耕太郎氏が「子供は親を選んで産まれてこられないが親も子供を選べない」と言っていた。以前読んだ育児雑誌でも「夜泣きがひどくノイローゼになりそう」という或るお母さんの質問に対し「子供にも当たりはずれがある」というお医者さんの回答が載っていて、ショックを感じたことがある。ケヴィンはこれだけ母親に反抗していながら母だけは手にかけない。もしかしたら、この二人は合わせ鏡なんじゃないか?似 . . . 本文を読む
渋谷イメージフォーラムにて。フィリップ・ガレル特集第二弾。原題は「暑い夏」の意だそうです。モニカ・ベルッチ姐さん、わがまま過ぎ。自分の方が年上なんだからさー、若い恋人にもう少し配慮ないのかよー。まあ、ないからこそ「しゃくねつ〰」になっちゃうんでしょうね。姐さんの色気は魅力的でしたが、映画としては第一弾の方が好きです。 . . . 本文を読む
渋谷ル・シネマにて
経済事情から子供を施設に預けた父。
子供が会いに来ても追い返す。
少年は、偶然知り合ったサマンサに週末だけ里親になってもらう。
とはいえ、里親になった彼女の方も大変だ。
恋人には「俺かこの子か選べ」と言われるし
悪い不良仲間とモメ事を起こせば弁償もしなくてはならない。
そこまでしてくれたサマンサの為に心を入れ替えた少年だが
彼女に買い物を頼まれた帰りに「あの時はよくも!」とか . . . 本文を読む
クロード。シャブロル追悼の特集3本
「最後の賭け」
イザベル・ユペールは詐欺氏。金持ちが集まる保養地やカジノへ出かけて、色目を使って小銭を稼ぐ。
決して大きな危ないヤマは狙わない。ところが今回ひっかけた男が組織に関係していたから、あら大変─という話。
「甘い罠」
これもユペール。今度はココア会社の重役。夫に近付いてくる女には睡眠薬入りのココアを飲ませて殺そうとする。なんだかこの人って悪いことして . . . 本文を読む
もっと哲学的な映画かと思ったが、二人の家庭環境というか私生活がメインだった。音楽やファッションも素敵だけど、服が良いのか、アナ・ムグラリスが着るから良いのか?彼女の着こなしは「シャネル&ストラヴィンスキー」で証明済みですしね!「契約結婚」などと難しいことを言っても、結局はこの人たちも痴話喧嘩をしている。実存主義とは何かというよりも、センス良く生きる姿勢を見た気がする。
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私の年代では「三銃士」と言えばリチャード・レスターでした。時代は流れているんだねぇ。かつてのフェイ・ダナウェイがミラ・ジョボビッチに、マイケル・ヨークがローガン・ラーマンに。そしてロシュフォールはマッツ・ミケルセン。彼が出てるの知らなくてビックリ!片目なのに凄い目力!「始末しろ」と言い放つ冷酷さも見事な悪役ぶりだわー。
特撮(今はCGって言うの?)だけがやたら派手な映画もあるが、なんたって原作が . . . 本文を読む
つらい話である。
金網をはさんで2人の少年が向き合っている予告を見たとき
子供たちの心の交流を描いたあたたかい話かと思っていた。
舞台は1945年、ベルリン。
8歳のブルーノはパパの転勤で郊外へ引っ越す。
パパは収容所の所長になったのだ。
ママはしぶったが一応は出世だし、
収容所と住まいは離れているというので承知した。
ところが実際は、遺体焼却炉の煙が見えるほど近い。
「へんな臭いだね、ママ、 . . . 本文を読む
“その結婚、あなたを輝かせてくれますか?”
このコピー、なかなか映画の核心をついてるなと思った。
サラ・ジェシカ・パーカーが、クリスマスに婚約者ダーモット・マローニー
の自宅を訪問、家族とのご対面という一大事を迎える。
姑はダイアン・キートン、こりゃ手強いネ。
案の定「おばあ様の指輪はあげないわ」と言われてしまう。
ただでさえ「息子の彼女」は気に入らないだろうが、
サラは空気を読めないカタブツ . . . 本文を読む